築50年以上の空き家売却における最重要ポイント

2025.11.27

築50年を超える物件は、建物の資産価値がほぼゼロと評価され、
「古家付き土地」として、土地の価値で取引されることが一般的です。

1. 「耐震基準」と「住宅ローン」の問題
築50年以上の建物は、大半が「旧耐震基準」※1981年6月以前に建築確認を得た建物で建てられています。
これが売却において最大の障壁となる可能性があります。

安全性への懸念: 買主が地震時の倒壊リスクに不安を感じます。
住宅ローンの審査: 旧耐震基準の建物は、金融機関から担保価値が低いと見なされ、住宅ローンの審査が通りにくい、融資額が低くなるなどの傾向があり買主の購入が厳しくなることがあります。
税制優遇: 買主が住宅ローン控除・減税や、不動産取得税などの税制優遇を受けられないことが多く、購入メリットが大きく損なわれます。

【対策】
売却方法として、「建物付き・古家付き土地」で売却するか、「解体して更地」で売却するか慎重に検討する必要があります。

2. 「契約不適合責任」のリスク
古い建物は、雨漏り、シロアリ被害、給排水管の故障、基礎のひび割れなどの
隠れた瑕疵や欠陥が引き渡し後に見つかるリスクが高いです。

契約不適合責任: 売主は、引き渡し後一定期間、契約内容と異なる欠陥(不適合)について買主に対し、修補費用や損害賠償の責任を負うことがあります。
沖縄県特有のリスク: 高温多湿や塩害、シロアリ被害などが進行している可能性が高く、特に注意が必要。

【対策】
住宅診断の実施: 事前に専門家による診断を受けて、建物の状態を把握し、買主に情報をすべて開示することで、トラブルのリスクを軽減できます。
責任の免責: 買主と合意の上、契約書に「契約不適合責任を一切負わない」という免責条項を設けることを検討します。※価格交渉で不利になる場合があります。
不動産会社による「買取」の検討: 仲介よりも売却価格は下がりますが、不動産会社が買主となる買取の場合、契約不適合責任を免責とする契約が一般的で、売却後のリスクを避けられます。

3. 法的制限と「再建築不可」の確認
古い建物が建つ土地は、現在の建築基準法を満たしていない場合があります。
接道義務: 建物が、幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していないと、再建築不可になる可能性があります。
容積率・建ぺい率: 建築時の法律や規制と、現在の規制が異なっている可能性があります。

【対策】
解体して更地にする前に、必ず不動産会社を通じて「再建築が可能か」を確認してください。
再建築不可物件は、土地の価値が大幅に下がるため、解体せずにリフォームを前提として売るなどの戦略が必要になります。

売却を成功させるための具体的なステップ

不動産会社の選定
築古物件や沖縄での売却実績が豊富な会社を複数選び、査定の根拠(建物評価ではなく土地評価かなど)を比較する。

土地の境界確認
古い物件では境界が曖昧なことが多いです。隣地との境界確定測量を行うことで、買主の安心感が増し、トラブルを防げます。

残置物の処分
家財道具や不用品(残置物)は、原則売主の責任で撤去・処分してから引き渡す必要があります。処分費用も見積もっておきましょう。

売却戦略の決定
査定額や建物の状態、再建築の可否を踏まえ、「古家付き土地」か「更地」か、「仲介」か「買取」かを不動産会社と相談して決定します。